Zwift(ズイフト)でクラシックトレーナー(ローラー台)を利用している方がまず悩むのが、センサーについてだと思われます。
GARMINやPolarなどANT+やBluetoothLEのセンサーが付属していてZwiftでそのまま利用できるものなら問題ないのですが、CATEYEなど独自のセンサーを使っている方はZwiftにつながらず途方にくれた方も多いのではないでしょうか。
今回、BluetoothLE(SMART)とANT+を利用できて、これさえあればどんな環境でもZwiftを楽しめるトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサー(TOPEAK Duoband Speed & Cadence Sensor)を試してみました。
この記事の目次
BluetoothLEのスピード&ケイデンスセンサーが欲しい理由
Zwiftでライドしていて一番ショックなことはイベント最中に接続が切れてしまうことです。
イベントも終盤に差し掛かりヘロヘロになっている時に接続が切れ何度叫んだことか・・・。
わたしは通信規格がANT+のスピードセンサーとケイデンスセンサーを使っています。Zwift専用機はドンキで購入した2万円の激安タブレットなのですが、激安なので作りがあまくANT+の接続が切れやすいのです。
タブレット部分とキーボード部分がパカっとわかれる
画面部分がタブレットになっているのでキーボード無しでも使えますが、Zwiftをする場合はANT+ドングルをつけるためのUSBポートがキーボード側についているのでキーボードの利用が必須となります。
それで何が起こるかというと・・・。
ライドオンするとUSBが認識しなくなる!!!
スプリントなどのゴールを通過すると自己ベストをだした「近くのライダー」にライドオン マークがつきます。
マウスでクリックしてもライドオンはできるのですが、ついついタブレットのライドオン マークを押したくなります。疲れているときなどつい強めに画面を触ってしまい画面が揺れようものならキーボードとの接続がすぐに切れてしまい、次の瞬間「USBデバイスが認識されません」とメッセージが出てスピードやケイデンスが認識されなくなってしまいます。こうなると、何度接続し直してもZwiftを再起動するまでセンサーが認識されません。学習しないわたしはイベント中に何度やってしまったことか・・・。
(あくまでドンキのジブン専用PC&タブレットの場合です。このPC&タブレットは膝の上に載せて使った場合でもキーボードとの接続が切れまくります)
ライドオン したいー、マウスパッド操作したくないー、でもそのためにはBluetoothLEのスピードセンサーが必要・・・(USBポートが必要なくなるのでタブレット部分のみで使える)。
と、思っていたところ、BluetoothLEのトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーを友人が購入したと聞き、1週間だけ借りていろいろと試してみました。
ということで前書きが長くなりましたが・・・。
トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーの内容
ANT+とBluetoothLEの両方の規格で使えるトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーです。箱が意外と小さいなというのが第一印象です。
内容物は左から時計まわりで以下となります。
- 説明書
- ラバーブラケット:チェーンステーに固定する
- ラバーパッドとケイデンスマグネットホルダー:ケイデンスマグネットがクランクにつかない場合に固定する
- スピードマグネットとケイデンスマグネット:くっついてしまいましたが、それぞれスポークとクランクにつけます
- 結束バンド:ケイデンスマグネットホルダーと本体用
- トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサー 本体
- 電池:CR2032
ラバーパッドとケイデンスマグネットホルダーは、磁石がつかないクランクの場合のみ使用します。
想像よりも小さくてびっくり
トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーのサイズは縦65×横29×高さ17mmです。
一般的なチェーンステーの横幅と同じぐらいのサイズです。大きめの消しゴムぐらいでしょうか。最初見た時に小さくて驚きました。
スピードとケイデンスセンサーが一体となっているものは高さがあり存在感があるものが多いのですが、このセンサーは高さが低いので存在感を感じさせません。
「SPD」の部分でスピードを、「CAD」の部分でケイデンスをはかります。
トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーを付けてみる
一円玉で蓋が開きます
トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーの裏面に電池を入れる場所があります。
蓋は一円玉で外せます。きちんと防水加工されていてどしゃぶりの雨が降っても大丈夫そうです。バッテリー寿命は900時間で、毎日1時間起動したら2.5年使えるようです(説明書に記載がありました)。
ケイデンスマグネットがどこについているかわかりますか?
ケイデンスマグネットをペダルの裏側に付けます。元からこうだったかのように違和感なく磁石がつきます。
磁石がつかないクランクを使っている方は、ラバーパッドとケイデンスマグネットホルダーを利用してください。
チェーンステーが傷だらけ・・・
チェーンステーにトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーの本体を載せて結束バンドで固定します。
場所はケイデンスマグネットが「CRD」と記載されている箇所を通る場所にします。
ラバーパッドがついているのでチェーンステーに傷が付くことはなさそうです。わたしのロードバイクは古くて傷だらけなのでそのまま載せていますが、気になる方は薄いゴムや保護用テープでチェーンステーを保護してもよさそうです。
スピードマグネットを「SPD」の部分を通るようにスポークに付けて固定します。「SPD」の部分は角度を調整できますので、スピードマグネットと本体の距離を微調整できます。
起動すると緑に点滅します
ペダルをまわすとトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーが起動します。
起動すると緑のランプが数回チカチカと点滅します。ここまでで取り付けは完了です。
全体像です。
チェーンステーにトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーが乗っていますが、高さがないのであまり目立たないですよね。
このロードバイクは白基調なので黒のセンサーは目立ちやすいのですが、黒基調のロードバイクならセンサーが付いていることがほぼわからないと思います。
Zwift(ズイフト)の接続方法
では、トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーでZwiftを始めてみます。
パソコンと接続
デバイスの接続ウィンドウの左上に「ANT+(ドングルマーク)」と「Bluetooth(スマホマーク)」が表示されています。
接続できる場合は波紋のようなエフェクトが表示されています。わたしの環境は、パソコンにANT+ドングルを接続しているのとBluetoothLEが搭載されているのでどちらも接続できる状態です。
BluetoothLEで接続する場合は、同じWi-Fiに接続されているスマートフォンのZwift Companion(コンパニオン)アプリを立ち上げてください。
今回はBluetoothLEで接続します。
スピードセンサーの「検索」をクリックします。
ANT+とBluetoothLEの2つの接続が表示されています。ANT+の接続はANT+ドングルのマーク、BluetoothLEの接続はスマートフォンのマークがついているものとなります。
どちらもトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーの接続ですが名称が異なります。
BluetoothLEの接続である「Topeak DB-S&C 12」を選択します。
スピードセンサーを選択するとトレーナー選択画面が立ち上がりますので、ご自身のトレーナーを選択してください。
ケイデンスセンサーも同様に接続します。
Zwiftコンパニオンアプリの右上にあるBluetoothマークは状態によって色が変わります。
グレーはBluetooth接続無し、オレンジはデバイス接続中、青はデバイス接続完了です。
Zwiftコンパニオンアプリは接続する時だけ起動していれば接続できます。Bluetoothマークが青になればスマホの画面を消してしまっても大丈夫です。
また、同じWi-Fi内にあれば別の部屋にスマホを置いていても接続できます。
Bluetoothで接続できました!
ちなみに、ANT+ドングルを利用している場合はデバイスの接続画面でANT+ドングルマークがついている接続を選べばANT+接続が可能です。
ANT+で接続する場合はドングルが必要になりますが、Zwiftコンパニオンアプリは起動する必要がありません。
iPhone・iPadと接続
スピードセンサーを選択します。
iPhoneとiPadの場合は、デバイスの接続ウィンドウの左上に「Bluetoothマーク」と波紋のようなエフェクトが表示されています。
iPhoneとiPadはANT+ドングルを付けていないので、Bluetoothの接続のみ表示されています。
BluetoothLEの接続である「Topeak DB-S&C 12」を選択します。
スピードセンサーを選択するとトレーナー選択画面が立ち上がりますので、ご自身のトレーナーを選択してください。
ケイデンスセンサーも同様に接続します。
スピードセンサーとケイデンスセンサーが接続できたら「レッツゴー」をクリックするとZwiftを開始できます。
iPhoneの場合
雨のWatopia。無事に走り出せました。
iPhone7Plusで接続を試してみました。
接続が途切れることなく快適にライドできました。
iPadの場合
ジャージ撮影用キャラでも無事に接続できました。
少し古いiPad mini3ですが、人数の多いところに行っても動作がカクカクすることもなく、もちろん接続が途切れることもなく快適にライドできました。
トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーをGARMIN(ガーミン) と接続してみる
ガーミンの設定画面からセンサーを追加します。
ペダルを回してトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーを起動するだけで、自動的に検出されて「SPD/CADセンサー ID:7366」という名前のセンサーが表示されます。
「ID:7366」のスピードセンサーとケイデンスセンサーが認識されています。
スピードとケイデンスがきちんと表示されています。
トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーを使ってみての感想
2時間超のイベントをはじめ数回にわたりライドしてみました。
まず、感じたのは接続が早い!ということ。
ガーミンのスピードセンサーとケイデンスセンサーは、ホイールが回転し数秒してから、感覚的にはうん・うんと二呼吸ほど置いてからピッと認識する感じでしたが、トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーはホイールが回転した瞬間に即接続完了します。おそらく1秒もかかっていないのではないでしょうか。
途中で休憩して一度センサーの接続が切れた状態から再接続したりもしてみましたが、そこからの復帰もとても速く休憩後すぐに走り出すことができました。
また、一度も通信が途切れることなく快適に接続できました。
Zwiftコンパニオンアプリ経由だと近くにBluetoothの電波を妨害する機器がある場合、途中でBluetoothの信号が途切れ一瞬信号をロストしてしまう場合があるようなのですが、Bluetoothのスピーカーを利用してみたり、電子レンジを使ってみたりしても、わたしの環境では一度も途切れることなく快適にライドすることができました。
iPhoneやiPadでの接続が簡単にできました。
今までガーミン純正のスピードセンサーとケイデンスセンサーを利用していたので、このセンサーでZwiftを利用する場合はWAHOO KEY + Apple Lightning – 30ピンアダプタを用意しなくてはいけませんでした。
ですが、トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーならこのセンサーだけでiPhoneやiPadに簡単に接続できました。
試していませんが、AppleTVにも簡単に接続できる筈です。
ジブン専用PCのANT+ドングルの接続が切れてしまう問題点もANT+ドングルを利用しないことで、タブレット側で操作し放題になったので今まで以上に快適にライドすることができるようになりました。(視点の変更やライドオンなどの操作が簡単)
ANT+規格のガーミンでも問題なく利用できますし、ガーミンでの接続も非常に速く、今までのガーミン純正のスピードセンサーとケイデンスセンサーの二呼吸置く感じが少しストレスになっていたんだなと感じました。それが普通だと思っていたのですが、トピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーの接続の速さを知ってしまうと遅く感じてしまいます。
いろいろな環境で試してみましたが、本当に良いスピードセンサーに出会えました。
次回、センサーを選ぶときは間違いなくトピーク デュオバンド スピード&ケイデンスセンサーを選択します。